2008年09月20日

小泉・竹中経済構造改革後にやるべきであったこと

http://meiguoriben.seesaa.net/article/106279003.html
野党勢力  二つの大嘘

において野党(民主党・社民党)は下記の二つの大嘘の上に経済政策を構築していることを証明しました。

1.「小泉・竹中経済構造改革は失敗であった」
2.「小泉・竹中経済構造改革は経済格差をもたらした」

でもね、野党が政権を奪取したい思いが強すぎて大嘘を吹聴してしまったとは言え、その指摘していることはあながち誤りではありません。小泉・竹中経済構造改革は大成功であって、その後の政権がやるべきことをやっていないから格差が拡大してしまって、さらに悪いことに、それが今日のGDP減少へと繋がっていると言わなければなりません。

ではGDP減少へと繋がっていった原因は何でしょうか。

GDPを向上させる要因
1.生産性の向上
2.生産性が一定でも乗数が高ければGDPを押し上げる動機付けが働く
  乗数=1/(1−消費性向)
  消費性向=消費/収入

ボケっと考えると、消費が多い=投資が少ない=生産量が少ない=GDPが小さい と考え勝ちですが、これは大間違い。消費が多い方がGDPが大きくなるのです。なぜなら、消費が活発であれば企業はもっともっと儲けるために借金をしてでも設備投資をするからです。
  
参考:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B9%97%E6%95%B0%E5%8A%B9%E6%9E%9C
乗数効果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


大不況時代にGDPが減少したのは土建へのバラマキによって土建屋が競争しなくなって生産性が上がらず、また、土建への投資が他の産業のための資金を阻む(クラウディング・アウト)ばかりか地価の高騰によって投資ができなくなって生産性があがらないということが発生したからです。また、規制が多すぎて新規参入もできませんでした。

このような事態を打破したのが小泉・竹中経済構造改革です。これは大成功しました。公共事業の縮小と規制緩和による生産性向上です。

だから、いまGDPが減少するはずがないのですが減少しているのは第2の原因によります。すなわち、乗数の減少です。
http://meiguoriben.up.seesaa.net/image/Jousuu.JPG

国内総生産(支出側)、家計最終消費支出、住宅建設、企業設備、財貨・サービスの輸出、(控除)財貨・サービスの輸入、雇用者報酬で経済の概要をレビューしましょう。

元データ
http://www.stat.go.jp/data/getujidb/zuhyou/c01-1.xls
↓分析
http://meiguoriben.up.seesaa.net/image/All-Nenji.JPG
を見て下さい。
時系列では国内総生産(支出側)と家計最終消費支出が類似した動きで芳しくなく、住宅建設と雇用者報酬は特に芳しくない。

次にX軸に時系列ではなくて乗数=1/(1−消費性向)をとります。
http://meiguoriben.up.seesaa.net/image/By_Item_Jousuu.JPG

乗数理論によって各データは乗数と正の相関が期待できるので、右肩上がりのグラフになるはずですが、そうなっていなくて、前半(1998年〜2003年:小泉改革以前・小泉改革前半)と後半(2004年〜2007年:小泉改革後半)ではグラフが全く異なります
各段の左は全年次、中は前半、右は後半です。

乗数との相関係数によって「不都合な現実」が見えてきます。
各項目の成長(Y軸)と乗数との相関係数のテーブルを見ます。
http://meiguoriben.up.seesaa.net/image/table.JPG
↓グラフ化
http://meiguoriben.up.seesaa.net/image/hikaku.JPG

後半の成長率が大きいのは輸出、輸入、企業設備で、小さな成長率は国内総生産(支出側)、家計最終消費支出、雇用者報酬である。大きな下落は住宅建設である。

国内総生産はすべての項目の集大成です。前期の相関係数は企業設備、雇用者報酬、住宅が大きなマイナスです。当然国内総生産も同じことになります。
後期になって企業設備、雇用者報酬が大きく改善しますが、依然としてマイナスです。景気浮揚策としては、改善傾向にあるこれらを更に助長してやれば良いと言えます。住宅は更に悪化しています。

企業設備、雇用者報酬、住宅建設は後半の相関がマイナスであり失速する方向である。これらの中、政策を立案できるのは雇用者報酬であり、企業設備、住宅建設は雇用者報酬を改善した後の結果である。

企業設備も同時に失速傾向にあるのだから、無闇に雇用者報酬を上げようとすればに企業設備が更に失速するでしょう。だから雇用者報酬に代わる所得増加が必要である。それは減税もしくは補助金政策しか残されていない

また、野党の主張「小泉・竹中経済構造改革は経済格差をもたらした」は大嘘には違いないが、格差拡大は真実である。

従って、減税もしくは補助金と格差縮小を両立させる政策が望まれる。これらが小泉・竹中経済構造改革後にやるべきであった政策である。

では、どのような政策を、どの程度実行するべきか、これを次回から考察する。
posted by 美国日本 at 04:06| Comment(0) | TrackBack(1) | 論説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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